斬瓜刀

上海郊外の、とある田舎街を上海の朋友と歩いていた時の事。ちょっとした市場の体をした、広い果物屋の前を通り過ぎようとしたとき、異様に大きな刃物の存在が目についた。

細切れにされた、普通サイズの西瓜と比べると、その長大さがお分かりかと思う。どうも西瓜を切って、試食せよ、という事らしい。朋友に注意を促すと「ああ、そういうものは、不衛生だから食べてはだめです。」という。いやいや、そういうことではなくて、たかだか西瓜を切るのに、この青龍刀のような刃物はどうなのか?という事なのである。このような刃物を店先においていたら、日本であれば確実にとがめられそうである。日本の料理包丁の世界にも、マグロをさばくものなどに、実に長大な刃物がある。しかしそういった専門の職人が使うような刃物は、まず一般の人の目に触れることはない。

この刃物で西瓜を切っているところを実見したわけではないのだが、これを手にした人が実際に目の前にいたら、ちょっと遠巻きにしたくなるかもしれない。

実のところ、果物が好きなので、旅の間に果物ナイフ程度のものは買うことがしばしばある。果物は「水果」といい、果物ナイフは「水果刀」という。「五金」という、日本で言う金物屋で「水果刀」が欲しいというと、たいていは5元(100円)くらいであるものである。手のひらサイズの小さなものがほとんどであるが、その形状というと手裏剣か何か、大陸の武侠小説でいう「暗器」ともいうべき、かなり危険な恰好をしたものがある。そうしたナイフは、飛行機にはもちろん持ち込めない。うっかり手荷物検査で没収される事もおおいのであるが、いくつかは持ち帰っている。家で使う分には危険はないが、数が増えた時に、もし万一「家宅捜査」を受けた時などは、なかなか言い逃れが難しいのではないか?と思うような鋭利な刃物もある。

いつかまとめて紹介しても面白いと思っているが、やや物騒な雰囲気もあるので控えている。さすがに、この「斬瓜刀」ともいうべき刃物ほど長大なものはないのだが、峰に向かって反り返った刀身というのは、なにやら危険な雰囲気がするものである。また西洋風に言えば「ペティナイフ」といったところの、薄刃で小型で反り返ったナイフなども、その曲り具合が草刈り鎌のようなものもある。果物の皮を剥くよりも、喉笛を掻っ切るためにできているのではないか?というような、やはりある種の危険性を感じるものがある。別段、選んで買っているのではなく「五金」の店にそれしかおいていなかったから、という場合がほとんどなのであるけれど。

ともあれ、多種多様な料理用の「刃物」が存在する大陸の人が、日本に来た時に好んで買ってゆくのが「セラミック包丁」なのだというから、これもまた意外な印象をうけるものである。
 
落款印01


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