深圳北駅で高速鉄道にのるまで

深圳から随州へ向かう際には高速鉄道を利用した。深圳北駅から乗車し、武漢駅へ向かうのである。高速鉄道は時期に関わらず当日券を買うのは既に厳しい利用状況であるから、予約が無難である。
20170115_IMG_9986.jpg
今回は湖北の朋友に予約してもらったのであるが、現在はインターネットで予約ができるから便利である。外国人の場合は、姓名とパスポート番号を連絡しておけば、本人でなくても予約することが可能である。予約時に決済も出来るが、チケットは基本的に駅の窓口で受け取らなくてはならない。
実はこれがなかなか難儀な話で、いまどきは皆々、インターネットで予約しているから窓口も勢い長蛇の列になる。自動発券機のようなものがないか?といえば、ある。しかし身分証番号をもつ中国人民にしか使えない仕組みになっているから、外国人は利用できないのである。
仕方なく窓口に並ぶのであるが、窓口には予約をしないで当日券を買おうとする人や、予約を変更しようとする人も並んでいるから、ある程度の時間は覚悟しなければならない。
20170115_IMG_9987.jpg
高速鉄道は何度も乗っているが、深圳北駅から乗るのは以前に湖南省の長沙に行ったとき以来である。およそ、高速鉄道の駅は実に広大に造られているである。とくに広東の高速鉄道の駅、広州や佛山など、ここで国際見本市でも出来そうな容積である。
窓口で並ぶ必要があるので、1時間前には到着した方が無難なのであるが、この日の深圳北駅は見込み見当が外れてしまった。深圳北駅も例にもれず、野球とサッカーが同時にできそうなほど広い上に、この駅は窓口などの配置が(慣れないせいか)よくわからない。だいたい、正面入り口に向かって左右に窓口があるものなのであるが、「售票処⇒」の表示が見やすいところに無いのであった。
20170115_IMG_9989.jpg
入り口から人があふれ出て大長蛇の列を造っているところがあるので、あるいはこの列なのかと、嫌な予感もしながら後尾の人に聞いたら「そうだ。」という。普通、列を作っているといっても、售票処の中で窓口毎に列をつくっているものなのであるが、この日の深圳北は様相が違っている。ともかくも最後尾に並んだのであるが、いっかな列が動かない。
一応、ロープで行列のルートが仕切られて、折りたたむように"售票処"、日本で言えば”みどりの窓口”の中に続いているのであるが、その售票処の中にさらにどれくらいの人が並んでいるか、皆目見当がつかない。
およそ、窓口に並び始めて30分もすれば一応は先頭にたどり着く。運が良ければ十数分である。これはおおむね、上海南や上海虹橋、鎮江などの江南の駅での最近のリード・タイムなのであるが、どうも今日の深圳北はそれどころではないようだ。乗車券を受け取ってからも、駅ロビーへ入る時のセキュリティ・チェックや、また広大なロビーを目的の乗車口まで歩いてゆく時間も考慮すると、どうも間に合うような雰囲気ではないのである。
20170115_IMG_9990.jpg
駅のロビーへ入るセキュリティ・チェックは、外国人の場合はパスポートと乗車券を見せなければならない。当日の乗車券の無い人が勝手に駅に入れないしくみなのである。つまり乗車券を発券してもらえないと、普通は中に入れないのである。しかるべき駅員を捕まえてどうするべきか聞こうとしたのであるが、この膨大な人々の海の中で、口をきいてくれそうな駅員を探し出すこと自体が至難である。
20170115_IMG_9993.jpg
時間は刻刻と過ぎてゆく。しかたないので、朋友が画像で送ってくれた乗車券の予約が完了したという画面を携帯に表示し、それとパスポートを見せて駅に入れないか、ないしはどうすべきかセキュリティ・チェックの人に聞こうと思って駅の入り口にならんだのである。見ると、私だけではなく、前方に並んでいる何人かが、携帯の画面を見せてチェックを通り抜けている。これはいけるかもしれない。
20170115_IMG_9988.jpg
案の定というべきか、チェックの係員は何も言わずに通してくれた。しかし、乗車券が無いので、列車にのれるのかどうかは分からない。係員に言うと「中で聞いてくれ」といわれる。誰に聞けばいいのだろう...........
駅の中に発券窓口でもあればいいのであるが、そうしたものはない。ただ自動発券機は何台か置いてあって、中国人民はこれで発券することが出来るようになっている。
朋友に電話でどうしたら良いのか聞いたのであるが、まわりがうるさいのと電波が微弱な為か、よく聞き取れない.....。
20170115_IMG_9991.jpg
駅中は巨大な待合室になっており、十数メートルおきに改札口がある。自分が乗る列車の改札口へ行っても、駅員らしき人物は誰もいない。インフォメーションでもないのかと歩いているうちに、駅の反対側の入り口のところまで来てしまった。たいてい、広東の高速鉄道の駅は反対側にも入り口がある。場合によっては窓口もあり、それはオモテの窓口よりすいていることがある。あるいはとおもって、一度駅を出たら、はたして售票処があった。その中に入るまでに並ぶという事もない。これは良いと思って中に入って、ある窓口に並んだ。ところがこの窓口がなかなか動かない。ひとりの人物の処理に十五分くらいかかっている。前にはまだ10人くらいの人がいる。
このとき気が付いたのであるが、窓口の上に設置されている大型のLED表示板に、列車の空席や運行状況の表が表示されている。それはどこの駅にも設置されている設備なのであるが、そこに「温聲提示」......「温い聲」というわりには、良いお知らせでないのはよくある事だが..........そこには台風接近のため、深圳から南へ向かう列車の多くが運行中止、という告知が表示されているのである。

おそらく長蛇の列と、列の消化がなかなか進まないのは台風接近による運行の乱れが原因であろう。単にキャンセルする人もいるのかもしれないが、日程をずらしたり、路程をかえる人もいる。並ぶ前に考えてくれればいいのであるが............たいていの人は窓口と相談しながら決めるのであるから、これが進まない。
20170115_IMG_9994.jpg
幸い、深圳から西北の武漢へ向かう高速鉄道は正常運行である。ともかくこの日の深圳北駅は、台風接近のために幾分”非常事態”といえるのかもしれない。非常のときは大抵.........非常手段が使えるものである。
先ほど駅のセキュリティを携帯電話の予約画像で通った手が、おそらく改札時、乗車時にも使えるのではないか..........そう考えて再びセキュリティ・チェックを通って駅の中にはいり、120ヤードほども荷物を引きずりながらロビーを走って改札口へ向かうと、いまにも改札が始まりそうな時刻である。改札が始まる直前にならないと駅員は来ない。改札でダメと言われたらアウトである。ここがこの<<社会主義国>>の難しいところで、今日のように非常時には非通常の手が通ることがあるのだが、融通が利かないときには全く利かない。ともあれもう時間がないので運次第である。
駅員が来ると人が改札口に人が押し寄せて、駅員の側に近づく事も出来ない。が、しかし、ここでも何人かがチケットの代わりに携帯電話の画面をかざしている........難なく乗車することが出来た。しかしこの7月の暑い深圳で荷物を抱えて広大な駅を右往左往である。指定した座席のシートに落ち着いたときには、だいぶん汗をかいていた。これから武漢まで五時間半、である。
20170115_IMG_9995.jpg
外国人.....の多くはしらないが、”みどりの窓口”しか知らない日本人にとっては大陸の鉄道システムは依然として難易度が高い、のではないだろうか。いろいろな所から来た人が利用するのであるから、せめてアナウンス、インフォメーションは空港並みには充実させてほしいものであるが。
大陸の列車を利用する際に事前に予約していたら、その予約完了の旨がわかる姓名とパスポート番号が表示された画面なりを画像かプリントアウトして持って行く事をお勧めしたい。通常、パスポートだけあれば窓口でパスポート番号で照会して発券してもらえるのであるが、この日のような事もあるのだ。
20170115_IMG_9996.jpg
ひさしぶりに、大陸の旅特有のスリルを味わう事になったのであるが........昔の小さな駅、ゆっくり走る列車の旅では、さまで慌てることは少なかったように思う。高速鉄道網が整備され、便利になったはずの大陸旅でも、なんだか昔の旅より疲れを覚えることがある。あながち、自身のトシのせいばかりではないと思っている。
落款印01


calendar

S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< May 2018 >>

selected entries

categories

archives

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM