潘家園の出土硯 その?

以前に述べた、潘家園で見つけた出土硯である。時代は明らかではないが、様式から判断すると南宋あたりが適当か。宋代の硯の特徴は縦に長いことである。時代が下がると次第に横幅が広くなってゆく。(宋代の硯に縦長の硯が多い理由は、宋代の硯に多く見られる歙州硯、特に竜尾石の影響ではないかと考えているが、これはまた別の機会に述べよう。)潘家園の出土硯(長方宝珠硯)潘家園の出土硯(長方宝珠硯)
この硯は、初め赤い土に覆われ、鉄錆が一面に散在していた。土をどけると黒い硯石が現れる。この黒い硯材は出土硯に散見するが、産地などは不明。端渓や歙州という感じでもない。潘家園の出土硯(長方宝珠硯)硯背は薄く凹面に削りこまれている。こういうところが古代の硯職人の芸の細かいところである。側面も持ちやすいように軽く下窄みになっている。潘家園の出土硯(長方宝珠硯)墨池の作りはやや緩慢で険しいところがない。宋硯の切れ味という意味ではややゆるい部類に入るが、軽快で瀟洒な姿が気に入った。
使用に耐えるかどうかだが、使えなくはないだろう。副葬品という感じでもない。耐水ペーパーで錆を落とせば硯面も使用可能になるはずである。ただし、この黒い石は、硯材としての性能はそれほど高いものは望めないということだ。
落款印01


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