霊芝の鉢植え

上海のとある収蔵家のお家の玄関のすぐわきに、霊芝の鉢植えがありました.....
霊芝の鉢植えはじめは生えているように活(い)けているだけかとおもったのですが、お話では野生に生えていたいものを、そのまま鉢植え移植して持ってきているということでした。たしかに色に潤いがあり、干からびた感じがありません。
霊芝は不老長生の霊薬として、東洋では古くから珍重されてきた歴史がありますね。徽州の木彫でも、霊芝の生えた鉢や霊芝を差した瓶などがよく見られます。
霊芝の鉢植えしかし霊芝は今でこそ栽培可能となりましたが、昔は野生の菌類の中でも大変貴重なものでした。霊芝の存在そのものが瑞兆を表すので、深山幽谷に徳の高い人が採りに行かないと決して見つけることができないとかなんとか、いろいろ言い伝えられています。
また霊芝は見つけた人がすぐに食べてしまうので、滅多に流通に乗らなかったともいわれます。不老長生が本当に実現するなら、それはお金に換えられる話ではなく、売る前に自分で食べてしまう、ということです。まあそういうものかもしれません。そういえば紅楼夢でも、実際に服用の霊芝は出てこないですね。燕の巣とか(高麗)人参は出てくるのに、霊芝はついに出てこない。

霊芝の薬効については、実のところよくわかっていないそうです。霊芝が仙薬とされたのは、西方から伝播した死生観における”生命力”のイメージと、霊芝の形状が重なるからだ、という説があります。古代エジプトの図像に出てくる”パルメット”や”ロータス”などがそれですね。メソポタミア文明における”生命樹”のイメージとの関連性も指摘されています。こういった図像は、アッシリアやエジプトの画像石や粘土板彫刻に見られます。中国の古代画像石の図像と、エジプトやアッシリアの画像石のイメージの類似性については、そのうちもう少し詳しく調べたいと思っています。
また鹿が霊芝を食べている図も中国では古くからありますが、霊芝はともかく、鹿の角は強壮剤としての薬効が知られています。霊芝のパワーが鹿の角にあつまる、という連想があったのかもしれません。そういえば鹿角霊芝という霊芝もありますね。鹿の角は毎春抜け替わりますから、角が抜けて霊芝になったという連想か。その霊芝をまた鹿が食べるのだとしたら、一種の循環ですね。”循環”というのは、生命の永遠性を表す、神仙思想における死生観の基礎にある概念です。また鹿の幼角は強い強壮効果が知られていますが、”鹿茸(ろくじょう)”と呼ばれて、キノコにたとえられているのも注意をひくところです。

霊芝の不老長生効果が本当かどうかはともかくとして、いかにも形が面白いので、観賞するにも良いですね。絵に書いても面白そうです。
中国の時代劇では、家の中で女主人が手にして召使に指図する指揮棒に、”如意”というものがありますが、この”如意”は霊芝の形状を模した恰好をしています。召使を「意のままに」操るから「如意」なわけですが、霊芝を身近に置いておくと、それだけで”万事如意”になる、という願いも込められてるとか.......万事不如意な私もあやかりたいと思うところです。
落款印01


calendar

S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< December 2018 >>

selected entries

categories

archives

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM