20日からしばらく休業いたします。

いつもお世話になっております。

在庫整理と仕入れ、調査の為、今月20日よりしばらく休業いたします。再開は連休明けを予定しております。ご不便をおかけいたしますが、なにとぞご了承いただきますよう、お願い申し上げます。

ここのところ、日本と大陸経済との関係で言えば、AIIBに参加するしないで喧々諤々の賛否両論がありますね。
まあしかし、誰のおカネで何処に何を開発するにしても、肝心なのはその国、地域の住民の幸福に寄与しなければならないことだと思います。

昔昔のサラリーマン時代、”某”世界銀行が過去に実施した、ダムプロジェクトの事後評価のレポートを読んだことがありました。職場の先輩の案件の絡みだったのですが、極秘情報でも何でもないので、今でもどこかで読めると思います。
その結果たるや惨憺たるもので、建設したダムは期待するほど機能せず、立ち退かされた原住民は大都会に追いやられて貧民化、という例がほとんどなのでした。その流域に長らく住んできた、漁などを生業としていた住民を、いくばくかの保証金でもって都会に強制移住させるのですが、生計を立てるためのフォローがしっかりしていないので、すぐに貧困化してしまいます。また発電ダムにせよ、水利ダムにせよ、場合によっては数年で土砂が堆積して機能しなくなる.......成功事例として挙げられるのは全体の数%という、ひどい有様であった事が印象に残っています。つまりは”世界銀行”の信用で集めたお金も、西側諸国の大手ゼネコンの利益と地元政府への利権に消えていた、というわけなのでした。
”環境アセスメント”の考えが普及した現在は、多少マシになったのかもしれません。しかし国際機関の”お墨付き”のついた”立派”な組織がやる事であっても、かならずしも結果が優れているわけではないんですね。
今後AIIBがもし機能する組織として成立するのであれば、実施されるプロジェクトはぜひとも東アジアの地域住民の生活に貢献するものであってほしいものです。大陸においては、かならずしもそうではなかったのとは反対に。

”ありき”でやる”巨大”プロジェクトというのは、ロクな結果を生まない事は、今の大陸を見ていればわかります。そして多くの場合、誰も責任を取りません。”オフィシャル”な機関がやる事は、実情がどうであれすくなくとも”オフィシャル”には成功、大成功という事になってしまうようです。
卑近な例でいえば、大陸各地、地方都市の博物館、その壮麗な規模に比べて展示内容の貧しいことでしょうか。せっかく大金をかけて世界中から大陸の文物をかきあつめても、”持ち腐れ”とはこのことではないかと思います。しかし文物くらいであれば、公害がまき散らされる事も無い.......と思っていたら、密漁象牙や赤サンゴなど、自然に被害をもたらしているという現実もあるわけです。いうなれば超巨大”官製”骨董・美術品市場の成れの果てですが、最近は硯にまで火が回った感のあるこの狂騒も、そろそろ大概にしてもらいたい、という思いもあります。誰の発案か知りませんが、坑洞を塞いで公園にしてしまった端溪などは、乱掘が防がれてかえってよかったのかもしれません。

昨年の今頃、上海に鳴り物入りで設置された自由貿易区、略して”自貿区”も、どうも期待外れな結果となって、今では誰も話題にしていません。上海の不動産価格を少し押し上げたくらいでしょうか。実際に製造輸出を営む朋友などは自貿区に会社を作ったのですが、曰く「何のメリットもありませんでした。」とのこと。
そもそもかつての深圳などの経済特区と同様、外資を吸引するのが主な目的ではあったのですが、細かい制度は後から決める事にしてとにかく設置しよう、という勢いで作られました。しかしその後さほど大胆な革新的措置も無く、自貿区ではインターネットを検閲なしで自由化しようという話でさえ立ち消えています。それどころか大陸では今やGoogleなどの海外の検索エンジンのいくつかは完全に閲覧できなくなり、Googleが提供するGmailも受信できなくなりました。以前はVPNという技術を使って、大陸当局の検閲を回避することが出来たのですが、それも今年に入って塞がれてしまいました.........これで外資系企業に「どうぞ自由にビジネスをしてください、投資してください。」というのも無理な話でしょう。また大陸各地には実に30を超える”金融センター”プロジェクトが乱立していますが、情報へのアクセスが制限された”金融センター”というのも聞いたことがありません。
自貿区は、これからゆっくり制度を整備して.....という事らしいのですが、本来はこの手の改革を断行できるところに”独裁国家”の妙味があるはず。それが我らが”民主国家”特有の”決められない”政治のような悠長さが感じられてなりません。ひとつには期待したほど外資が”乗って”くれなかった、という事もあるかもしれません。
また本格的な経済改革は現政権の権力闘争が落ち着いてから、という見方もありますが、その権力闘争も十年続いた文革の如く終わる気配がありません。権力闘争も良いですが、経済運営に失敗すれば毛沢東ほどの英雄的カリスマでも失脚するのがかの国です。権力闘争が長引くことが経済改革の遅延につながっているとすれば、経済基盤がグラつくことで求心力が低下し、さらなる反対派閥への弾圧につながる悪循環に陥りかねないわけです。

話題沸騰のAIIBにしても「細かい話は後にして、みんな集めてとにかくぶち上げよう!」という、いかにもバブル時代的なイタいノリが透けて見えて、どうも不発に終わりつつある”自貿区”の経緯とカブってなりません。イケイケの時代は、ともかくこの手の話が多いわけですが........上層部が防空識別圏を突然ぶちあげておいて、現場のスクランブル体制は何も決まっていない、というような事をやるくらいの政府ですから、存外”マボロシの識別圏”同様の「から騒ぎ」に終わる可能性も充分にあると考えています。
ともあれ金融に関しては老獪至極な大英帝国が一枚かんだ時点で、そうそう得手勝手な事も出来なくなったように思えます。AIIBに駆け込み参加したヨーロッパ勢にしてみれば、たとえ利権権益を抜きにしても、ロシアに妥協的な米国、日本への牽制にもなりますし、後後になれば、参加しない日米に変わって情報を流したり大陸の暴走に歯止めをかけたりで恩を売れるわけで、なかなか良い立場ではあります。

上海の株価も急騰しています........つい先日、社債の利払いが出来なくなった中科雲網という会社がありました。ところが社債市場においては、中科雲網の社債の利回りがほとんど変わらなかったばかりか、株価がストップ高まで急騰しています。普通、デフォルトを起こすような会社の株価は暴落、社債の利回りは暴騰、のはずですが........もう完全に市場原理に反していますね。つまりはかならず政府救済があると見込んでの”投機”行動なのでしょうが、およそ現在の大陸株式市場の性質を象徴していると言えないでしょうか。逆に言えば、それほど大きくもない会社の債務不履行も放置できないという事で、水面下の事態はよほど切迫しているとも推測できます。
事実上、大陸経済は”政府丸抱え”が進行中なのであり、そのような空前絶後の”作為”がいつまで続くか?という事を、それでも近代史に照らして鑑みれば、やはり空恐ろしい気分になるわけです。

ともあれ、見るべきものは見てこないといけませんが。
落款印01


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